洞川温泉醸造所(Dorogawa Onsen Brewery)は、奈良県吉野郡天川村の名湯・洞川温泉街の中心に誕生した小さなブルワリーです。提灯の明かりが揺れるどこか懐かしい温泉街で、旅人も地元の人もふらりと立ち寄り、できたてのクラフトビールを片手にひとときを楽しむことができます。歴史ある旅館や商店が並ぶ情緒あふれる景色と共に味わう一杯は、訪れる人の旅の思い出を特別なものにします。

醸造を担うのは、千三百年の歴史を持つ和漢薬「陀羅尼助丸」の老舗・銭谷小角堂。日本名水百選に選ばれた「ごろごろ水」を仕込み水に用い、地元の素材とともに、この地ならではの味わいを持つビールを生み出しています。ラインナップには、春の大峯山を思わせる爽やかなペールエール「山わらう」、洞川の名産である陀羅尼助丸をイメージし、原料植物のキハダの実を使った深みある「山ねむるエール」など、季節や土地に根ざした銘柄が揃います。

2022年のタップルームオープンから、2023年に酒類製造免許を取得し本格的に醸造を開始した洞川温泉醸造所は、自然豊かな天川村の恵みを生かし、地域の文化や風景と共に楽しめるクラフトビールを提供しています。ノスタルジックな温泉街で味わう特別な一杯は、訪れる人々に笑顔と安らぎを届けています。