HORSEHEAD LABS(ホースヘッドラブズ)は、静岡県静岡市清水区の宿場町・蒲原宿を拠点とするブルワリーで、2022年に醸造を開始しました。運営する HORSEHEAD LABS 株式会社は、まちづくり企業であるスルガノホールディングスの酒造事業会社として設立され、地域振興の一環としてクラフトビール造りに取り組んでいます。過疎化や高齢化が進む蒲原地区を、ビールを通じて元気にしたいという思いが原点にあります。
仕込み水には御殿山の伏流水を使い、自社農場ではビール麦やホップ、農産物を栽培。地元で育った原料をできる限り活かしたクラフトビールを生み出しています。ザーツやゼウス、センテニアル、テトナンガー、ティーメーカー、ソラチエースなどのホップを育て、さらに麦芽粕やホップ粕を堆肥化して畑に戻すなど、循環型の取り組みも進めています。動物性原料を使わないヴィーガン仕様のビール造りも特徴です。
醸造責任者の高見祐輔氏は、大手メーカーでデータサイエンティストとして働いた後、ドイツ赴任をきっかけにビール文化に魅了されてブルワーに転身した人物です。タンクには IoT センサーを導入し、温度や比重などのデータをクラウドで管理しながら、数字と五感を組み合わせて理想の味を追求しています。日本ではまだ珍しいスタイルにも挑戦し、身近で文化的なビール体験を広げたいという想いを持っています。
現在は「蒲原エール」「蒲原ヘイジー」「#15」などの銘柄を展開し、どれも飲みやすさと奥行きを両立させた味わいが魅力です。敷地内にはボトルショップが併設され、タイミングによっては樽生提供も行われています。
地元の水と土、そして農業と醸造の力を結びつけながら、地域に根ざしたビール造りを続ける HORSEHEAD LABS は、蒲原の新しい魅力を発信する存在として成長を続けています。
