島根県西部・江津市にある「石見麦酒(IWAMI BAKUSHU)」は、夫婦二人が9坪の小さな醸造所から始めたクラフトビールブルワリー。
地元・石見地方の風土と素材に寄り添いながら、少量仕込みならではの個性豊かなビールを丁寧につくり続けています。
2015年の創業以来、「この土地にしかない地酒を」という想いのもと、江の川流域で育った大麦や、日本海の潮風に鍛えられた柚子など、地元の農産物を最大限に活用。さらに、特注のポリ袋を使って発酵・熟成を行う“石見式”という独自の手法を生み出し、多彩で滋味あふれる味わいを実現しています。
2020年には温泉リゾート「風の国」の中に新工場を開設し、そして2024年には、なんとJR波子駅をまるごとビール工場に改装するというユニークな試みにも挑戦。無人駅がクラフトビールの発信拠点となる日本初の取り組みとして、注目を集めています。
地域に根ざした素材、独創的な手法、小規模だからこそ生まれる多様性――石見麦酒のビールは、まさに「石見のテロワール」を感じさせる一杯です。
飲むたびに、この土地の風と土のぬくもりを感じられるような、そんな魅力にあふれています。