松本ブルワリーは、長野県松本市に拠点を構えるクラフトビールの醸造所です。
2016年に誕生したこのブルワリーのルーツには、音楽と人の笑顔に寄り添う深い想いがあります。毎夏、松本市で開催される「セイジ・オザワ松本フェスティバル」のボランティア活動をきっかけに、「松本産のビールを提供したい」という想いが芽生え、ついには「なければ、自分たちでつくろう」と仲間が立ち上がったのが始まりでした。
豊かな自然に囲まれた松本は、名水の地としても知られています。北アルプスの雪解け水が森を潤し、地中に浸透して湧き水となるその清らかな水は、クラフトビールづくりに欠かせない大切な原料です。松本ブルワリーでは、その恵まれた水に加え、選び抜いたモルトやホップ、さらには地元の果物や蜂蜜なども取り入れ、松本の風土=テロワールを感じられる味わいを目指しています。
醸造所は市の中心部から南へ約5キロ、北アルプスを望む静かな野溝西に位置します。2018年に完成した新しい醸造施設は、約460坪の敷地に建つ米国シカゴ製の醸造設備を導入した本格仕様で、日本初となるABT社のシステムをカスタマイズして採用。創業前には国内外50か所以上のブルワリーを視察し、ブルワーたちの知見をもとに設計されたこの設備で、1回あたり約1800Lの安定した高品質なビールの製造を実現しています。
人のつながりと地域への愛情から生まれた松本ブルワリー。地元を愛し、クラフトビールの力で笑顔を生み出す「マツブル」の物語は、今も松本の地で進化を続けています。