2023年6月、淡路島の西南部、夕陽の美しい慶野松原のそばに、「NAMI NO OTO BREWING(ナミノオトブルーイング)」は誕生しました。島に寄せる波の音のように、やさしく人々の心に響くようなビールを──そんな思いが、この小さなブルワリーの名には込められています。

島は古くから「御食国(みけつくに)」と呼ばれ、豊かな食材に恵まれた地。ナミノオトブルーイングでは、その恵みを最大限に活かしたクラフトビールを醸しています。ビールの原料となる大麦や小麦、さらには柑橘や果実など、淡路島産の食材を積極的に取り入れ、土地の味わいを映し出すビールを目指しています。醸造で出た麦芽カスも肥料や飼料として再利用し、自然と共に循環する酒づくりを実践しています。

醸造家は、農学を学び、食品加工業を経て、日本酒とクラフトビールの両方を手がけてきた経験の持ち主。その背景から「食材を活かすビール」をテーマに、ビールという枠にとらわれない自由な発想でレシピを描きます。

NAMI NO OTO BREWINGのビールは、農と食の豊かさ、人と人とのつながり、そしてこの土地の風土と文化へのリスペクトに満ちています。淡路島の自然を感じながら飲む一杯は、五感にしみわたる穏やかな感動を運んでくれるでしょう。