農LAND BEER(ノウランドビアー)は、岐阜県加茂郡白川町黒川に2023年6月オープンしたクラフトビール醸造所です。
運営は「暮らすファームSunpo」を母体とする株式会社Sunpo。白川町に移住し農業を営む児嶋健さんを中心に、地域へ移り住んだ若い仲間たちとともに、農と自然と人がつながる新しい形の“農園ブルワリー”を展開しています。
白川町は、町の9割を森林が占め、5つの清流が流れる豊かな里山。農LAND BEERはこの地の源流に近い清らかな水を仕込みに使い、有機農業で培った土づくりの哲学をビール醸造にも反映させています。地域の仲間と協力し、有機堆肥を循環させることで、良い土と水を守りながら“農夫がつくるビール”を目指しています。
そのコンセプトは「遊ぼう、飲もう、里山で。」。単なるビール醸造にとどまらず、体験型の里山ブルワリーとして、訪れる人が五感で自然を感じられる場を提供しています。施設では、自分だけのオリジナルビールを造る「手作りビール体験」や、清流でのシャワークライミング、地元食材を味わうオーガニックバーベキュー、農業体験など、里山をまるごと楽しむ多彩なアクティビティが揃っています。
農LAND BEERを生み出したSunpoは、2012年の移住以来、有機野菜や原木椎茸、花の栽培などを通して「里山をまるごと楽しむ」暮らしを提案してきました。ビールづくりはその延長線上にあり、農と発酵、食と遊びを一体化させた“現代版の百姓文化”を体現しています。
大地の力と人の手仕事が響き合う場所――農LAND BEERは、自然の循環の中に生きる喜びをビールという形で表現し、訪れる人々に“里山の豊かさを味わう時間”を届けています。