2023年2月、大阪・本町の地下に誕生した「船場ビール工場」。老舗飲食企業・中井レストラン企画が手がけるこのブルワリーは、40年以上ビールを扱ってきた経験と、地域を愛する強い想いから生まれました。
醸造の舞台となった「船場」は、かつて大阪の商人文化が花開いた歴史あるエリア。近年ではタワーマンションやホテルの建設が進み、新旧さまざまな人々が行き交う街へと変化を遂げています。そんな船場の今と向き合い、地域の交流拠点として新たな価値を創出したい──その思いが、「船場ビール」という名に込められています。
造られるビールは、店主が長年魅了され続けてきた“ベルギービール”へのリスペクトが根底にあります。甘み、酸味、苦味が独特に共存するベルギースタイルに惹かれ、現地50か所以上のブルワリーを巡って学んだ知見が活かされています。
現在は、柑橘の香りが爽やかなペールエール、フルーティーな香りが際立つゴールデンエール、そして香ばしさとコクが共存するベルジャンブラウンと、三種三様のビールを展開。いずれも、日々の食卓や仲間とのひとときに自然と馴染む、“腰の低い飲み物”として設計されています。
ビールは人をつなぎ、街に賑わいをもたらす力を持つ──。船場ビール工場は、そんなビールの魅力を信じ、地域住民やビジネスパーソン、旅行者まで、多様な人々が自然と集まれるコミュニティの場を目指しています。歴史と革新が交差する船場から、今日も新たな一杯が生まれています。