士別サムライブルワリー(SHIBETSU SAMURAI BREWERY)は、北海道士別市に2021年誕生したクラフトビール醸造所です。
かつて農業倉庫として使われていた築90年以上の石蔵をリノベーションし、2022年1月から醸造を開始。美瑛軟石で造られた重厚な建物に、清らかな天塩川の水と士別産の小麦・ハトムギなど地元の恵みを融合させ、地域の誇りとなるビールを生み出しています。
士別市の“士”にちなみ、「サムライ士別」と呼ばれてきたこの地への敬意を込めて名付けられたブルワリー。その名の通り、地域を愛し、志を胸に奮闘する“サムライ”たちの情熱が詰まっています。設立母体である株式会社志BETSホールディングスは、地元の有志11人が「まちを元気にしたい」という思いで立ち上げた地域企業。ブルワリーの立ち上げには、偶然の出会いから醸造家・風間健氏が加わり、士別の地に新たな息吹を吹き込みました。
風間氏が手がけるビールは、出会った人々や思い出を「擬酒化」したような個性豊かな味わい。小麦を使ったまろやかな「寵(ちょう)」、柑橘が香るすっきりとした「煌(こう)」、ホップが際立つ「雅(みやび)」の3種をはじめ、スモーキーな「燻(いぶし)」やフルーティーな「霞(かすみ)」など、物語性のあるビールが次々と生まれています。
ラベルには、ビールを掲げる侍の姿や天塩川の四季、北海道の動物たちが描かれ、士別の風土をビジュアルでも表現。地元の素材を生かした味わいとともに、北海道・士別の魅力を国内外へ発信しています。
「このビールが、この町の誇りとなるように」。
清冽な水と人の温もり、そして志を込めた士別サムライブルワリーの一杯は、地域の未来と人々の絆をつなぐ“乾杯の象徴”として、今も静かに、力強く醸され続けています。