今回飲んだのは、FUJI PREMIUM BREWINGの『ヴァイツェン』。
妻が帰省した際に買ってきてくれたお土産の一本で、静岡のブルワリーにもかかわらず、岩手でも売っていたので、ついでに買ってきてもらった。

泡立ちの良さ、小麦の甘み、フルーティさが一気に押し寄せる

グラスに注いだ瞬間、まず目を引いたのは泡立ちの強さ。勢いよく盛り上がり、上質なビールであることを予感させる。
ひと口飲むと甘みがガツンと主張してくる。甘いと言ってもいやらしい甘さではなく、自然な穀物の甘みで、後味にかけて少しずつ広がっていく。
香りはフルーティで、バナナやクローブといったヴァイツェンらしい要素がしっかり感じられる。それだけでなく、どこかヨーグルトのような乳酸系の甘酸っぱさもあり、より柔らかい印象を与えてくれる。炭酸が控えめで、まろやかで優しい口当たりなのでスイスイ飲めてしまう。

今回はあえてつまみは合わせず、ビールだけをじっくり楽しんだ。その選択は正解で、香り・甘み・旨みが複雑に重なる味わいは、単体で飲んでこそ魅力が生きる感じがした。
軽いクラッカーやナッツ、チーズのような軽いおつまみなら合いそうだが、つまみを合わせる必要性をまったく感じないほどの完成度があった。香りや甘みのバランスが繊細なので、むしろ “ビールを主役にした時間” が一番楽しめるタイプかもしれない。

また飲みたいと思わせる、満足度の高いヴァイツェン

感想としては、非常に満足度の高いヴァイツェンだった。
小麦の甘み、フルーティな香り、優しい酸味、そしてまろやかな飲み口。ヴァイツェンに求めるポイントがすべて詰まった一本だった。