以前参加した「クラフトビール総選挙」の後に立ち寄った川口ブルワリーで購入した一本。
けやきひろばビール祭り」でも飲んだ『SMOKIN’』と同じスモーク・クラフトのブランドとなります。

注いだ瞬間から広がる、強烈な燻製香

鼻があまり効かない自分でもわかるほど、グラスに注いだ瞬間から燻製香がぶわっと広がる。この香りの主張の強さはかなりのもの。
炭酸は控えめ。味わいの第一印象は、ビターチョコや深煎りコーヒーのような苦味、焦げ感にも近い重厚な印象がずっしりと舌に残る感じ。これはなかなか手強い…。

正直、最初の一口は「ちょっと飲みづらいな」と感じた。でも、ふと思い出したのが『冷えた状態では苦味が強すぎたけど、時間を置いたらまろやかになったビール』の体験。
今回も同じようにゆっくり飲んでみると…不思議と苦味が和らぎ、どこか甘さすら感じるようになってくる。これは冷たすぎず、少し温度が上がったタイミングがベストなのかもしれない。

今回はビール単体で。合わせるなら“スモーク系”が正解か?

その強烈な燻製香と苦味から、今回はつまみをつけずに飲むと決めた。
実際、食べ物を挟まず、味の変化をゆっくり感じながら楽しめたので正解だったと思う。
とはいえ、ペアリングするならスモークチーズや燻製肉が合いそう。いつもの堅あげポテチでは、このビールのインパクトに負けてしまうだろう。

飲み方次第で印象が大きく変わる

今回の『PHARAOH』は、まさに“人を選ぶビール”だったと思う。
強い香り、強い苦味。いつも通りに冷やして飲むと、その個性に圧倒されてしまう。けれど「温度」や「時間」のコントロールを意識すれば、実はすごく表情豊かなビールだということがわかった。
冷蔵庫から出してすぐ飲まず、グラスに注いでからゆっくり待つ。そのスタンスで向き合うことが、このビールを楽しむコツだと思う。