奈良醸造7周年記念、初挑戦のHazy IPA
奈良醸造の7周年を記念してリリースされた「FAKER HOLIC」は、同ブルワリー初となるHazy IPA。
2018年の創業以来、多彩なスタイルに挑戦してきた奈良醸造ですが、このスタイルにはこれまで意図的に手を出してきませんでした。
その理由は、ホップを大量に使うHazy IPA特有の“劣化のしやすさ”。繊細で取り扱いが難しいこのスタイルに対して、ようやく十分な知見と技術を蓄積できたという自信を背景に、満を持しての挑戦です。
周年ビールは毎年「ファーストバッチのレシピを再解釈する」というコンセプトで造られています。
今回は創業当時のホップ構成をベースに、7周年の節目にふさわしいHazy IPAとして再構築。クリアなビールが多い奈良醸造では珍しく、しっかりと濁りを伴ったビールに仕上がりました。
グラスから立ちのぼるのは、Galaxy由来のパッションフルーツやピーチ、Mosaicがもたらすグアバやタンジェリンの多層的なトロピカルアロマ。そしてCitraのグレープフルーツが全体を引き締め、フルーツバスケットのような香りを織り成します。
小麦やオーツ麦による滑らかな口当たりと、麦芽の甘味を支える控えめながら芯のある苦味が調和し、しっかりとした飲み応えのある一杯です。
「FAKER HOLIC」は、奈良醸造が歩んできた7年の集大成であり、同時にこれからの挑戦を象徴する一本。
クラフトビールファンにとっても、奈良醸造の新たな一面を体験できる記念碑的なHazy IPAです。